老いる事
- 2022/08/23
- 07:32

淋しくて・・・と大家さんが言った
店を出ると大家さんがいて
お買い物?と聞くと数M戻って来て言った
淋しくて・・・だからお散歩行こうと思って・・・
大家さんは昨年ご主人をコロナで亡くしている
仲の良いご夫婦でいつも二人でいらした
店覗いて患者さんいなかったらお喋りするのはどう?
おしゃべりしても・・・埋まらないの
ご自身もコロナを罹患し相当痩せた後
ひとりになってから喉頭がんを患って手術
やっと回復して退院したのだが体重は戻ってない気がする
独身の息子二人はちょっと頼りにならない感じで
仕事もしてるのかしてないのか?みたいで
詳しくは知らないがちょっと大変そうである
20年店子の院長を随分頼っているものの
やはりご主人には及ばない
老いてひとりの淋しさを
最近墓を探している母には他人事には思えない
だからといって出来ることは限られているから
出来ることだけしてあげたいと思う
してあげたいというのは烏滸がましい言い方だが
何かはしてあげたいと思っているのは
ここでこうして出会えたご縁だから・・・
親族の縁すら上手く紡げない母が
他人には相当優しくなれるのが
自分自身の謎である
それにしても・・・淋しくて・・・わかりすぎて切ない
母が姉と分かち合えないのは
それがあるかないかの違いなのではないかと
思えてしまった出来事だった
つづく
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